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ジャズシンガー中村節子さん

型にはまらず、自分のスキルを活かしたライフスタイル

海外や都会の便利な生活を経験したからこそ分かる、田舎暮らしの良さ。田舎だからといって、自分がやりたいことを我慢する必要もない。デジタル化が進んだ現代だからこそできる、田舎での子育ては魅力がいっぱい。

ジャズシンガー、英会話教師、地域活性活動、母親というたくさんの顔を持つ中村せつさんにお話を聞きました。

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カリフォルニア州バークレー市FantasyStudioでのレコーディングにて

アメリカ・サンフランシスコからUターンしたせつさん。子どものころから音楽と英語に興味を持ち、高校生の頃に大学では音楽を学びたいと考えるように。「せっかくなら英語も同時に学べる海外の音大に進学すれば、一石二鳥!」と考え、親元を離れてアメリカのシカゴへ。

大学卒業後はサンフランシスコの短大へ入学。「多国籍な人たちと関わるようになったことで、初めは他国のことを学ぶようになりました。でも、徐々に日本人として日本のことをもっと知りたいと思うようになり、和太鼓や沖縄三線などもそれぞれのコミュニティで学び、活動もしました。留学したことで、日本について学ぶ機会が増えやっと日本人になれた気がしたんですよね(笑)」

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 朗らかで笑顔が素敵なせつさん

短大卒業後、サンフランシスコのローカルのレストランでジャズシンガーとして歌い始めていたころ、日本にいるお父様のご病気のこともあり帰国。「どこにいても、やりたいことを続けてさえいれば、きっと本物に近づける」という信念を持ち、地元の佐世保市にUターン。

「地元に帰ってきたからには、自分のスキルを活かして、何かこの町の役に立つことをしたい」と考えるように。自分が持つスキルの一つが英語力だと思い、英会話教室を開始。「実践的な英語を習得することで、今後ますますグローバル化が進む世界で、きっとこの地域の子どもたちの可能性の幅が広がると思うんです」とせつさん。

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ジャズライブにて

もう一つのスキルは、やはり音楽。中でも、せつさんが出逢ったジャズは、型にはまった音楽ではなく、原型を大切にしながら自由に自分を表現できるジャンル。「音楽や芸術って、生活の豊かさに繋がるし人間にとって必要不可欠なものだと思うんです。こんな田舎でも、たくさんの人がジャズや様々な音楽や芸術に触れる機会に出逢えたら、と思って活動しています」と、定期的にジャズシンガーとしてライブを開催。

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自然豊かな環境は、子どもにとって宝の山

どうしても不便さばかりに目がいきがちな田舎町。確かにお店もほとんどなく、都会のように欲しいものがすぐに手に入る環境ではありません。でも、都会では手に入らないものがこの環境にはあるとせつさんは考えています。「田んぼや自然に囲まれ、都会のように車も多くないから自分が望む自然の中での子育てという意味では最高の環境です」。

未来の子どもたちのためにできることは、良い町づくり。この町の活性化の拠点「恢復食堂OTAYA」でもスタッフとして働いています。「町づくりって、本当に人と人との触れ合いが大切ですね。昔ながらのスタイルで、地域の方々にも一緒に子育てしていただいて、今の私には都会よりも働きやすいし子育てしやすい環境だな、と感じます」。

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誰とでも仲良くなれるコミュニケーション能力が育まれる環境

「お散歩中に近所のおばあちゃんたちに出会ってお話ししたり、畑で遊ばせてもらったり。のんびりと自然に触れながらの生活は、特に幼児がいる親としてはとても有難い環境ですよ。息子は、今ではたくさんのおばあちゃん友達がいます(笑)」。

 

軽やかに、幸せそうに話してくれた彼女の今後の活動が、この町に活力と笑顔を届けてくれると感じました。

取材協力:中村節子さん(ジャズシンガー/setsu)、中村青藍(せら)くん

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